漫画『チェンソーマン』108話「アサの大切なもの」で登場した女性の正体について考察していきます。『チェンソーマン』のネタバレが多く含まれているため、まだ読んでない方は注意して下さい。
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108話で突然登場した謎の女性
108話でアサがユウコを止めるために、制服強強剣で攻撃し、ユウコを瀕死の状態にしてしまいます。死にかけるユウコに焦るアサの目の前に突然学生服を着た女性が登場します。
女性はアサがユウコを助けたいことを確認するとユウコを巨大化させて蘇らせました。超人的な力を持った女性は一体何者なのでしょうか?
女性の正体は死の悪魔or飢餓の悪魔ではないか?
アサ(ヨル)のこと「妹」と呼び、ユウコを蘇生させていたため、女性の正体は死の悪魔、飢餓の悪魔ではないかと言われています。詳しい理由について『ヨハネの黙示録』から解説していきたいと思います。
『ヨハネの黙示録』の四騎士とは?
チェンソーマン一部でラスボスとして君臨していたマキマですが、正体は「支配の悪魔」でした。この支配の悪魔ですが、聖典『ヨハネの黙示録』の四騎士がモチーフになっているのではないかと言われています。
『ヨハネの黙示録』には四騎士が地上を支配しており、全ての人間を殺す権利があると書かれています。第一の騎士「支配」(勝利)、第二の騎士「戦争」、第三の騎士「飢餓」、第四の騎士「死」が存在しており、支配の悪魔マキマ、戦争の悪魔ヨルはこの四騎士をモチーフにされているのではないかと考えられています。
『チェンソーマン』における四騎士描写
第84話「地獄のヒーロー」で岸辺とマキマが対峙する場面があります。マキマは岸辺に胸内を明かしますが、その際に『ヨハネの黙示録』の四騎士の象徴である「死、戦争、飢餓」に関して話しています。
第87話「チェンソーマンVS恐怖の武器人間」ではマキマがチェンソーマンに対して、過去に武器人間と4人の騎士がチェンソーマンと闘っていたと話します。マキマが言っている「4人の騎士」が支配、戦争、飢餓、死の悪魔達の事を指していると思われます。
現在放送中のアニメ『チェンソーマン』でも四騎士を彷彿とさせる描写がありました。第五話ED「インザバックルーム」になります。
ED内では何度か馬が登場します。四騎士は支配が白い馬、戦争が赤い馬、飢餓が黒い馬、死が青白い馬に乗って登場されるとされています。アニメでも『ヨハネの黙示録』の四騎士を意識して作られたのではないかと考えられます。
聖書モチーフが多い『チェンソーマン』
『チェンソーマン』は聖書を関連させる描写が多く、例えば第81話「おてて」ではマキマ、デンジの後ろに巨大な絵画が飾られていました。ギュスターヴ・ドレによる『失楽園』の挿絵があります。
『失楽園』には天界から追放される堕天使のルシファーが描かれていますが、この描写からチェンソーマンの正体はルシファー(サタン)、またはモチーフにしているのではないかと言われています。堕天使だったルシファーが地獄へ落とされて悪魔になる描写は確かに繋がりがありそうに思えます。
また、主人公のデンジも濁点を取るとテンシ(天使)になることからルシファー説はかなり濃厚になっています。
アニメEDでも見られる聖書モチーフ
アニメ『チェンソーマン』でも第3話ED「刃渡り2億センチ」、第五話ED「インザバックルーム」では聖母マリアに見立てたマキマが登場しています。宗教画パロディをEDに取り入れているのは漫画『チェンソーマン』の雰囲気を取り入れているためなんですね。
なぜ二部で突然登場したのか?
以上の話から、108話で登場した女性はアサ(ヨル)を「妹」と呼んだことから残った四騎士の「死」「飢餓」のどちらかだと思われます。瀕死のユウコを蘇らせたことから「死の悪魔」の可能性が、耳飾りの形が「飢餓」の持つ天秤と似ていることから「飢餓の悪魔」の可能性があります。
また、支配、戦争、飢餓、死を象徴する色は白、赤、黒、青白ですが、マキマの髪色は赤、ヨルの髪色は黒であり一つづつずれています。謎の女性の髪色はどちらかといえば青白く見えるので、法則にしたがえば「飢餓の悪魔」と考えられます。
しかし、なぜ突然登場したのでしょうか?
第84話「地獄のヒーロー」でマキマが「死、戦争、飢餓。この世にはなくなったほうが幸せになれるものがたくさんあります」と話していたことから、支配の悪魔であるマキマが死、戦争、飢餓の悪魔が世に出ないように押さえつけていたのではないかと考えれます。
マキマはチェンソーマン、デンジに食されることで倒されます。マキマの力が弱まったことで他の四騎士である死、戦争の悪魔が登場してきたのではないかと考えられます。
死の悪魔、飢餓の悪魔の目的は?
第84話「地獄のヒーロー」でマキマは「より良い世界を作るためにチェンソーマンの力を使って、死、戦争、飢餓を消し去ろう」と考えていることを岸辺に話していました。マキマに取って死、戦争、飢餓は消し去りたい存在なことが分かります。
マキマは「より良い世界を作るため」と理由を言っていましたが、本当にそれだけだったのでしょうか。死、戦争、飢餓はマキマに取って何か都合が悪い悪魔達だったのかも知れません。
マキマに取って都合の悪い事とは自分以外にチェンソーマンを奪われること、破壊されることだったのではないかと思います。実際に戦争の悪魔であるヨルはチェンソーマンを殺害することを常に考えていました。
従って死 or 飢餓の悪魔も何かしらの方法でチェンソーマンの存在を脅かすことが目的ではないかと考察出来ます。
まとめ
チェンソーマンに対する感情が支配の悪魔(マキマ)、戦争の悪魔(ヨル)で違うのは面白いですね。マキマが厄介ファンで、ヨルが殺したいほど憎んでいるわけですが、他の四騎士の悪魔はチェンソーマンに対してどんな感情を持っているのでしょうか。
果たして女性の正体は死の悪魔なのか、飢餓の悪魔なのか、どちらでもないのか。どのような目的を持っているのか今後の展開が楽しみです。
以上、『チェンソーマン』108話「アサの大切なもの」の考察でした。
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